農地の相続税はどうやって決まる?区分の種類と計算方法も解説

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農地の相続税はどうやって決まる?区分の種類と計算方法も解説

この記事のハイライト
●農地の相続税は現況の土地で判断され農地単体ではなくすべての相続財産の合計で計算される
●農地の区分には純農地・中間農地・市街地周辺農地・市街地農地の4種類がある
●計算方法は農地の種類ごとに評価方法が異なり市街地農地がもっとも高い評価額となる

農地を相続する方にとって、相続税がどのくらいかかるのか気になっている方もおられるのではないでしょうか。
農地の相続税評価は、土地の現況や区分により計算方法が異なるため注意が必要です。
そこで、農地の相続税はどのように決まるのか、相続税評価上の農地区分や相続税の計算方法について解説します。
一宮市・名古屋市・西尾張で農地を相続する予定がある方は、ぜひ参考になさってください。

農地の相続税はどのように決まる?

農地の相続税はどのように決まる?

農地を相続する際に、まず知っておきたいのが、どのように農地の相続税が決まるのかです。
ここでは、農地の相続税の決定方法について解説します。

農地の現況が評価額を左右する

農地の相続税評価においてもっとも重要なのは、土地の現況です。
登記簿上では農地となっていても、実際の使用状況が異なる場合は現況に応じて評価されます。
現況確認で重要なポイントは、実際に農業がおこなわれているか、農地として適切に管理されているか、他の用途に転用されていないかという点です。
たとえば、登記上は農地でも駐車場として使用されている場合は、雑種地として評価される可能性があります。
一方で、耕作放棄地であっても農地の形状を保持し、すぐに営農を再開できる状態であれば農地として評価されます。

すべての相続財産の合計から相続税が計算される

農地の相続税を理解するうえで重要なのは、相続税は農地単体ではなく、すべての相続財産の合計額に対して計算されるということです。
つまり、農地の評価額がいくら低くても、ほかの財産と合わせた総額で相続税の有無や税額が決まります。
相続財産には、農地以外にも宅地、建物、預貯金、株式、生命保険金、退職金などすべての財産が含まれます。
一方で、借入金などの債務は相続財産から控除されるため、正確に財産調査をおこないましょう。
相続税の計算は、まずこれらすべての財産を評価し合計した「課税価格」を算出します。
そこから基礎控除額(3,000万円+600万円×法定相続人数)を差し引き、残った金額に対して相続税率が適用されます。
このように、相続税は財産の種類ごとに税額が決められる仕組みではない点に注意しましょう。
農地についても、その農地区分に応じて定められてた評価方法により相続税評価額の算定をおこない、すべての財産を合計して相続税を計算する流れになります。

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相続税評価上の農地の区分

相続税評価上の農地の区分

農地の相続税評価では、農地の種類についても確認しておく必要があります。
農地の区分は4種類に分類され、農地の種類ごとに評価方法も決まっています。
ここでは、農地の区分についてと、確認する方法を見ていきましょう。

4種類に分類される農地の区分

農地は、以下のように4つの種類に分類されます。

  • ●純農地
  • ●中間農地
  • ●市街地周辺農地
  • ●市街地農地

純農地とは、農振農用地区域内農地や、市街化調整区域内になる農地のうち第1種農地または甲種農地を指します。
純農地は、原則としてほかの用途への転用が難しく、今後も引き続き農地として利用することが想定される農地です。
そのため、相続税評価はもっとも低い区分となります。
中間農地は、農地法の分類では第2種農地が該当します。
今後は市街化が見込まれるものの、すぐにはほかの用途に転用されないと考えられる農地です。
市街地周辺農地とは、市街地に隣接し、宅地化の傾向がある第3種農地などを指します。
市街地化の傾向が著しい地域にあるため、将来的にほかの用途に転用されることが見込まれる農地です。
最後の市街地農地は、農地の転用の制限に対してすでに転居の許可を受けた農地、またはいつでも転用することができる農地が該当します。
転用が可能なため、農地としてはもっとも高い相続税評価額となるのが一般的です。

農地の種類を調べる具体的な手順

農地の種類を確認する方法はいくつかありますが、国税庁の「倍率表」を見て確認する方法があります。
倍率表は、国税庁が公表しているもので、路線価が設定されていない地域を評価する際に用いられる方法です。
倍率表は、国税庁のホームページ上の「路線価図・評価倍率表」にて閲覧することが可能です。
所有している土地の都道府県を選び、評価倍率表の「一般の土地等用」を選びます。
そこから対象地域を選ぶと、倍率表が表示されます。
倍率表では、「純2.8」「中9.7」などと表記されており、この表記から農地の種類と評価倍率を同時に確認可能です。
「純」は純農地を指し、「中」は中間農地を、「周比率」は市街地周辺農地、「比準または市比準」は市街地農地を指します。

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農地の相続税額を計算する方法

農地の相続税額を計算する方法

農地の評価方法は種類ごとに大きく異なり、同じ面積でも相続税額に数倍の差が生じることがあります。
ここでは、農地の種類ごとの評価方法について解説します。

純農地の評価方法

純農地は農業振興地域内の農用地区域内にある農地で、もっとも農業的性格が強い土地です。
この種類の農地は倍率方式で評価され、固定資産税評価額に国税庁の倍率表に定められた倍率を乗じて相続税評価額を算出します。
倍率は、通常1.1から1.3程度と低く設定されており、これは農業的利用を前提とした評価であることを反映しているためです。
たとえば、固定資産税評価額が100万円で倍率が1.1の場合、相続税評価額は110万円となります。

中間農地の評価方法

中間農地は、純農地と市街地周辺農地の中間的性格を持つ農地として位置づけられています。
評価方法は、純農地と同様に倍率方式を採用しますが、評価倍率は純農地よりも高く設定されており、通常1.2から1.5程度です。
そのため、純農地より高い相続税表額になるのが一般的です。

市街地周辺農地の評価方法

市街地周辺農地は将来的な宅地化が見込まれる農地であり、市街地農地とした場合の価額に80%を乗じた金額で計算されます。
市街地周辺農地は、宅地転用が見込まれる地域の農地ではあるものの、まだ許可が下りていないため、市街地農地よりも評価額が安くなるような算式となっています。

市街地農地の評価方法

市街地農地は、宅地比準方式または倍率方式の2つの評価があります。
市街地農地のうち市街化区域以外の地域にある場合は、宅地比準方式を使用するのが一般的です。
一方で、市街化区域内の農地は、宅地比準方式または倍率方式を使用します。
宅地比準方式とは、その農地が宅地であるとした場合の1㎡あたりの価額から、その農地を宅地に転用する場合にかかる1㎡あたりの造成費を控除した金額に、農地の地積を乗じて計算します。
1㎡あたりの宅地造成費の金額は、都道府県ごとに国税庁が定めており、市街化区域内という立地特性から、農地の中ではもっとも高い評価額となるのが特徴です。
なお、正確な評価をおこなうためには、税理士などの専門家に相談すると良いでしょう。

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まとめ

農地の相続税計算は、現況確認、農地の区分判定、適切な評価方法の適用が重要なポイントとなります。
とくに農地の種類により評価額が大きく異なるため、正確な判定が必要であるといえるでしょう。
専門的な知識が必要な分野であるため、相続が発生した際は税理士等の専門家に相談し、適切な手続きを進めることをおすすめします。
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この記事の執筆者

  

このブログの担当者 
渡邉 幸平

   

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