マンション相続で知っておくべき評価額の仕組み!建物と土地の計算方法とは

- この記事のハイライト
- ●相続税はマンションの評価額だけでは計算できず、建物や土地、預貯金などすべての財産を合計し、基礎控除を超える場合に課税される
- ●マンションの評価は「建物」と「土地」で別々に算出し、建物は固定資産税評価額、土地は持分割合と路線価をもとに計算する
- ●令和6年から評価方法が改正し、区分所有マンションの評価額が上がる可能性があるため、早めの確認と対策が大切
マンションを相続する際に気になるのが、「相続税はどのくらいかかるのか」という点ではないでしょうか。
相続税の計算には、マンションの評価額を正しく把握することが欠かせません。
ただし、建物と土地では算出方法が異なり、令和6年からは評価基準にも改正が加えられています。
この記事では、マンションの相続税評価額の仕組みと計算方法を解説します。
マンションの相続税評価額の計算方法と令和6年改正のポイント

マンションを相続する際には、まず「相続税評価額」を正確に把握することが重要です。
ただし、評価額を単独で見ても、相続税額を直接求めることはできません。
相続税は、マンションを含めたすべての財産を合算し、そこから控除や負債を差し引いて初めて算出される仕組みになっています。
ここでは、相続税を計算する基本の流れと、マンション特有の評価の考え方、そして令和6年からの評価方法改正について解説します。
相続税を計算するには「遺産総額」の把握が必要
相続税は、被相続人の全資産(不動産・金融資産等)を合算し、負債・葬儀費用を差し引いた遺産総額を基準に算出します。
遺産総額には、マンションや現金、預貯金、株式、生命保険などが含まれ、そこから住宅ローンなどの負債や葬儀費用を差し引きます。
そのうえで、法定相続分や実際の分割割合に応じて各相続人の負担額を決めるのが基本的な流れです。
つまり、不動産の評価額は全体の一部に過ぎず、「相続税を正確に計算するにはマンション以外の資産も含めてトータルで算出すること」が大切です。
遺産総額が「基礎控除額」を超えると課税対象になる
相続税はすべての相続に課税されるわけではありません。
被相続人の遺産総額が基礎控除額を超える場合にのみ、相続税が発生します。
基礎控除額の計算式は以下の通りです。
基礎控除額=3,000万円+(600万円×法定相続人の人数)
たとえば、相続人が3人いる場合は「3,000万円+600万円×3=4,800万円」となり、遺産総額が4,800万円以下であれば相続税は課税されず、申告も不要です。
この「法定相続人」とは、民法上で定められた相続権を持つ方のことを指します。
人数を誤って数えると課税額に影響するため、正確な確認が欠かせません。
マンションの地と建物は別々に評価される
マンションの相続税評価額は、建物部分と土地部分を分けて計算します。
分譲マンションは「部屋を買っている」という印象がありますが、実際には専有部分だけでなく、敷地の共有持分も購入しています。
したがって相続時には、次のように評価を行います。
- ●建物部分:固定資産税評価額をもとに算出
- ●土地部分:持分割合(敷地権割合)で按分し、路線価方式などで評価
この2つを合算したものが、マンション全体の相続税評価額です。
所在地や構造、築年数などによって評価額が異なるため、正確な計算には専門家への確認が望まれます。
令和6年~マンションの相続税評価額に補正が導入
令和6年(2024年)1月1日以降、マンションの相続税評価額の算出方法が見直されました。
高層マンションを中心に、相続税評価額と市場価格の差が大きく、節税目的で利用される事例が増えたことが背景です。
これまで、一戸建て住宅の相続税評価額は市場価格の約6割程度でしたが、タワーマンションでは3〜4割にとどまるケースもあり、税負担の公平性が問題視されていました。
そのため令和6年以降は、区分所有マンションの建物・土地の双方に「区分所有補正」が適用されました。
対象はタワーマンションに限らず、中低層のマンションにも及びます。
この改正により、評価額が上がるケースが増える見込みです。
相続税額に影響する可能性があるため、最新の評価基準を確認し、早めの対策を検討しておくことが重要です。
このように、マンションの相続税評価額は「建物」と「土地」の2要素で構成されます。
次に、それぞれの計算方法について詳しく見ていきましょう。
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マンションの建物部分の相続税評価額(補正前)の計算方法

マンションを相続する際に最初に確認したいのが、建物部分の相続税評価額です。
現在は令和6年から補正が導入されていますが、ここでは改正前の補正前評価をもとに計算の仕組みを整理します。
建物部分の評価は土地と異なり、固定資産税評価額をもとにシンプルに求められます。
固定資産税評価額と同額が建物の評価額になる
マンションの建物部分の相続税評価額は、固定資産税評価額と同額です。
これは一戸建てやアパートと同じ考え方で、市区町村が行う評価に基づいて算出されます。
評価額は毎年4〜5月頃に送付される「固定資産税課税明細書」に記載されており、そこにある「家屋の評価額」がそのまま建物部分の相続税評価額になります。
紛失した場合は、市区町村で「固定資産評価証明書」を発行してもらうことで確認可能です。
専有部分と共用部分を合わせて評価する
固定資産税評価額には、専有部分だけでなく、共用部分も含まれています。
共用部分は区分所有者全員の共有財産となり、各住戸の持分割合に応じて按分されます。
そのため、建物全体の評価額の中にあらかじめ共用部分の持分が含まれており、相続税の計算で別途加算する必要はありません。
区分所有権として引き継ぐ建物の権利
マンションでは、各住戸を「専有部分」と呼び、その所有者を区分所有者といいます。
区分所有権には、自分の専有部分の所有権に加え、共用部分の共有持分も含まれます。
つまり、マンションの建物を相続するということは、専有部分+共用部分の権利を一体として引き継ぐことを意味します。
建物の相続税評価額を確認したあとは、もう一つの要素である「土地(敷地権)」の評価を行いましょう。
両者を合算することで、マンション全体の相続税評価額が確定します。
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マンションの土地部分の相続税評価額(補正前)の算出方法

マンションを相続する際、意外と見落とされやすいのが土地部分(敷地権)の評価です。
建物と同じく土地にも評価額があり、これを正確に計算することで全体の相続税評価額が決まります。
ここでは補正前の算出方法を基準に、マンションの土地部分の評価手順を説明します。
土地部分は「持分割合(敷地権割合)」で按分して評価
マンションの土地部分の相続税評価額は、敷地全体の評価額×持分割合(敷地権割合)で計算します。
敷地はすべての区分所有者が共有しているため、各住戸の持分割合に応じて按分します。
持分割合は、登記事項証明書や売買契約書の「敷地権の割合」に「〇分の〇」として明記されています。
敷地全体の評価は「路線価方式」が基本
土地の評価方法は、一般的に路線価方式が用いられます。
路線価とは、国税庁が毎年発表する1㎡あたりの評価額で、
路線価×敷地面積(㎡)=敷地全体の相続税評価額
という計算で求められます。
例:400千円×1,000㎡×(100/4,000)=約1,000万円。
土地の形状や角地・奥行きなどによっては補正率が加わるため、評価時はこれらの条件も確認が必要です。
路線価がない地域は「倍率方式」で計算
一部の郊外地域では路線価が設定されていない場合があります。
その場合は、倍率方式を用いて「固定資産税評価額×倍率」で土地評価額を算出します。
地域によって採用方式が異なるため、国税庁の「財産評価基準書」または税務署で確認しておきましょう。
「地積規模の大きな宅地」の評価減が適用できるケース
敷地面積が広い中低層マンションなどでは、条件を満たせば「地積規模の大きな宅地」として評価減が適用されることがあります。
広い土地ほど利用効率が下がるという考え方に基づく制度で、評価額を下げられる可能性があります。
ただし、要件や計算は複雑なため、不動産会社や税理士に相談するのが安心です。
マンションの土地部分の評価は、「敷地全体の評価×持分割合」で決まり、路線価方式・倍率方式・評価減の可否によって結果が変わります。
建物と土地の双方を正確に評価することで、適正な相続税額を把握できるようになります。
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まとめ
マンションの相続税評価額は、「建物」と「土地」を分けて計算し、それぞれの評価を正しく合算することが重要です。
令和6年以降は評価方法が改正され、相続税額が変動する可能性もあります。
最新の路線価や評価基準を確認し、不動産会社や税理士など専門家と連携しながら、早めに相続対策を進めましょう。
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