
相続放棄と相続登記の基礎知識!登記の方法や登記後の放棄は可能なのかも解説

- この記事のハイライト
- ●不動産を相続する予定の場合は相続放棄と相続登記についての基礎知識を深めておくと安心
- ●相続放棄をした方がいても通常の登記の方法とほとんど変わらないが提出する書類が増えるため注意が必要
- ●法定相続分によって相続登記した場合はそのあとでも放棄できる
亡くなった方の財産を継承するとき、相続放棄や相続登記という言葉を耳にした方も多いことと思います。
登記の内容次第では相続放棄ができなかったり、タイミングによって手続きの方法が通常と異なったりするため注意が必要です。
今回は相続登記と相続放棄の基礎知識をテーマに、相続放棄した方がいる場合の相続登記をする方法や、相続登記したあとに相続放棄はできるのかについて解説します。
一宮市や名古屋市、西尾張エリアで不動産相続を予定している方は、ぜひ参考になさってください。
相続登記と相続放棄の基礎知識

まずは、相続登記と相続放棄の基礎知識について解説します。
相続登記の基礎知識
相続登記とは、不動産の名義を相続人に変更する手続きのことです。
亡くなった方が土地や建物を所有していた場合、配偶者や子どもなどが継承することになります。
引き継いだあとは、所有権を移すための、所有権移転登記の申請が必要です。
相続が原因で生じた所有権移転登記は、相続登記と呼ばれます。
手続きの流れ
基礎知識の一つとして、手続きの流れについても知っておくと安心です。
相続登記の流れは、下記のようになります。
- ●遺言書の有無を確認し、ある場合はその内容に沿って財産を分割する
- ●ない場合は相続人を確定したり財産を整理したりする
- ●遺産分割協議をおこなう
- ●協議の内容に沿って登記したり法定相続分による相続登記をおこなったりする
遺産分割協議とは、財産の取得方法や割合について、相続人全員で話し合うことです。
有効な遺言書がない場合は、遺産分割協議にて不動産を継承する方を決めます。
取得する方が決まったら、所有権移転登記をおこないます。
相続放棄の基礎知識
相続放棄とは、すべての財産の取得を放棄することです。
土地や建物、自動車や預貯金などプラスの財産だけでなく、借金や未払いの税金といったマイナスの財産も継承できなくなります。
財産を所有している方が亡くなったことを知った日から、3か月以内に、家庭裁判所での手続きが必要です。
相続放棄が認められた場合、撤回はできなくなることを基礎知識の一つとして押さえておきましょう。
そのため、放棄するか否かは慎重に判断すべきです。
相続放棄を検討すべきケース
基礎知識として、相続放棄を検討すべきケースもチェックしておきましょう。
- ●マイナスの財産が多い場合
- ●トラブルに巻き込まれたくない場合
相続放棄しない場合、プラスの財産とマイナスの財産、両方を継承することになります。
つまり、不動産や預貯金から、借金を返済するということです。
プラスの財産とマイナスの財産を比べたとき、マイナスの財産のほうが多い場合があります。
そのような状態で財産を継承した場合、相続人の財産を減らすことになりかねません。
負債が多いときは、相続放棄を検討すべきといえます。
また、トラブルに巻き込まれたくない場合も同様です。
先述のとおり、遺言書がない場合は、遺産分割協議をおこなわなくてはなりません。
遺産分割協議は相続人となる方全員で実施する必要があり、誰か一人でも欠けた状態で話し合っても無効になります。
そのため、会ったことのない身内と顔を合わせることもあるでしょう。
話し合いがスムーズにいかず、遺産分割協議が長引いたりトラブルになったりする可能性も否めません。
身内同士での揉めごとを避けたい場合は、最初から相続放棄することも選択肢の一つです。
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相続放棄した方がいる場合に相続登記をする方法

続いて、相続放棄した方がいる場合に、相続登記をする方法について解説します。
通常の手続きとなにが違う?
相続放棄をした方がいる場合でも、通常の登記の方法とそれほど変わりはありません。
いくつか留意する点があるため、確認しておきましょう。
書類の提出が必要
通常の方法は、基本的な申請書類を準備し、法務局にて手続きをおこないます。
相続放棄をした方がいる場合、申請書類に加えて、相続放棄申述受理通知書または相続放棄申述受理証明書が必要です。
相続放棄申述受理通知書とは、相続放棄が認められたとき、家庭裁判所から受け取る書類となります。
すべての財産を放棄することが、認められた証明です。
登記を申請するときは相続放棄申述受理通知書が必要になるので、相続放棄した方に連絡し、コピーをもらっておいてください。
もし取得が難しい場合は、相続放棄申述受理証明書でも代用できます。
すべての財産の取得を放棄した方には登記の義務が生じない
相続放棄が認められると、その方は最初から相続人でなかったと判断されます。
そのため、相続登記の手続きをおこなう必要がありません。
不動産を相続したり、所有者になったりするわけではないからです。
ただし、土地や建物の管理義務は残ることになります。
相続権を持つ次の方が管理を開始するか、相続財産清算人(財産の管理や精算をおこなう方)が選任されるまで、維持管理に努める必要があります。
全員が相続放棄した場合は?
もし全員が相続放棄した場合、亡くなった方が所有していた財産は、最終的に国のものになります。
取得する方がいなければ、所有権を移転する必要もありません。
不動産を継承する方がいない場合は、財産の管理や精算をおこなう、相続財産清算人が各種手続きをおこないます。
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相続登記したあとに相続放棄はできるのか

最後に、相続登記したあとに、相続放棄はできるのかについて解説します。
相続放棄ができるケース
相続放棄ができるケースは、法定相続分による相続登記をした場合です。
法定相続分による相続登記は、申請が受理されたあとでもすべての財産の取得を放棄することができます。
それ以外の場合は、相続放棄できないため注意が必要です。
相続放棄できないケース
相続放棄できないケースは、遺言書や遺産分割協議で登記した場合です。
遺言書の内容に沿って分割したり、遺産分割協議で話し合ったりしたうえで取得した財産については、放棄することが認められていません。
なぜなら、相続放棄は財産を分割する前におこなう手続きだからです。
遺言書や遺産分割協議で財産を分ける行為は、法律上の処分行為に該当します。
処分行為とは土地や建物を売ったり、増改築したりすることです。
処分行為をおこなうと、その財産を相続したとみなされるため、放棄することができなくなります。
法定相続分による相続登記は処分行為に該当しない
法定相続分による相続登記は、処分行為に該当しないため、放棄できることになります。
法定相続分に沿って財産を分割した場合、遺言書や遺産分割協議は関係ありません。
そのため、一般的には保存行為と判断されます。
ただし、放棄はできるものの、相続放棄のあとに取得割合が変わることになります。
そのため、新たな持ち分で登記する、持分移転登記の手続きが必要です。
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まとめ
不動産を相続する予定の場合は、相続放棄と相続登記についての基礎知識をあらかじめ深めておくと安心です。
相続放棄をした方がいても通常の登記の方法とほとんど変わりませんが、提出する書類が増えるため注意なさってください。
法定相続分によって相続登記した場合は、そのあとでも放棄することができます。
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