土地の相続税は延納できる?条件や制度を利用するメリットを解説

不動産コラム

土地の相続税は延納できる?条件や制度を利用するメリットを解説

この記事のハイライト
●相続税を一度に支払うのではなく分割払いで支払うことを認める制度を延納という
●延納制度を利用すると多額の相続税をすぐに用意できない場合でも分割で支払える
●延納申請は相続開始から10か月以内におこなう必要がある

土地を相続する際に、相続税の支払いで悩む方は少なくありません。
現金や預金が少なく、「土地はあるけれど税金が払えない」というケースもあるでしょう。
そんなときに検討できるのが、相続税を分割して支払う「延納」という制度です。
この記事では、延納の条件やメリット・デメリット、手続きの流れについて解説します。
一宮市・名古屋市・西尾張で土地を相続する予定がある方は、ぜひ参考になさってください。

土地の相続税が支払えず延納したい!制度を利用できる条件は?

土地の相続税が支払えず延納したい!制度を利用できる条件は?

はじめに、延納とはなにか、利用できる主な条件について解説します。

延納とは?現金がなくても相続税を分割で支払える制度

被相続人が亡くなり一定額を超える遺産を相続したら、相続税を支払わなければなりません。
相続税の納付期限は、被相続人が亡くなった日の翌日から10か月以内です。
現金で一括納付が原則ですが、相続財産の大部分が土地などの不動産で、納税資金をすぐに用意できないケースも少なくありません。
そのような場合に利用できるのが「延納制度」です。
延納とは、相続税を一度に支払うのではなく、年賦(分割払い)で支払うことを認める制度をいいます。
一定の要件を満たせば、最長で20年かけて相続税を分割で納めることが可能です。

延納を利用できる主な条件

単に「お金が足りない」というだけで、延納制度を利用できるわけではありません。
国税庁が定める具体的な条件を満たす必要があり、主な条件は次のとおりです。
相続税の納付が困難であること
相続税の全額または一部を、金銭で一時に納付することが難しい事情がある場合に限られます。
たとえば、相続財産の大部分が土地や建物など換金に時間がかかる資産であるケースなどです。
担保の提供ができること
延納を希望する金額が100万円を超える場合、原則として担保の提供が必要です。
担保には、土地・建物・有価証券などが利用できます。
納付期限内に申請をおこなうこと
延納の申請は、相続税の申告期限(相続開始から10か月以内)までに税務署へおこなう必要があります。
期限を過ぎてからの申請は原則認められません。
これらの条件を満たしたうえで、税務署長の許可を受けると延納が認められます。
また審査の際には、申請書類の内容だけでなく、納税資金の見通しや担保の妥当性などもチェックされます。

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土地の相続税が支払えない!延納制度を利用するメリット・デメリットとは

土地の相続税が支払えない!延納制度を利用するメリット・デメリットとは

続いて、延納制度を利用するメリットとデメリットを見ていきましょう。

メリット①分割払いで負担を軽減できる

延納の最大のメリットは、多額の相続税をすぐに用意できない場合でも分割で支払える点です。
相続税は被相続人の財産総額に応じて課税されるため、土地や建物を含むと税額が高額になるケースも少なくありません。
とくに、相続財産の多くが不動産で現金が手元にない場合、期限内に一括納付するのは難しいでしょう。
延納を利用すれば、最長20年にわたって分割納付できるため、毎年の負担を分散できます。
たとえば、相続税が3,000万円発生しても、20年延納なら1年あたりの負担は150万円程度まで抑えられます。
これにより、急いで土地や建物を売却して資金を作る必要がなくなり、生活資金や事業継続への影響を最小限に抑えることが可能です。

メリット②土地などの資産を手放さずに相続できる

延納を活用することで、納税のために土地や建物を売却する必要がなくなる点も大きなメリットです。
不動産は現金化に時間がかかるうえ、相続税の納付期限までに買い手を見つけるのは容易ではありません。
売却を急ぐあまり、相場よりも安く手放してしまうリスクもあります。
延納が認められれば、相続した不動産をそのまま保有しながら、計画的に税金を支払うことが可能です。

デメリット①利子税の負担が発生する

延納を利用する際の注意点として、利子税の支払いが必要になる点が挙げられます。
利子税とは、分割で支払う期間に応じて課される「利息」のようなものです。
年ごとに利率が定められており、通常の延納(最長5年)の場合と、不動産を含む特例延納(最長20年)の場合とでは利率が異なります。
利子税は延納期間が長くなるほど総額が大きくなるため、結果的に支払う金額が一括納付よりも多くなることがあります。
延納を選ぶ際は、利子税を含めた総納付額を試算しておくことが大切です。

デメリット②担保提供や手続きの手間がかかる

延納のもうひとつのデメリットは、申請や担保設定に手間がかかる点です。
延納を希望する金額が100万円を超える場合、原則として担保の提供が必要です。
担保には土地や建物、有価証券などが利用できますが、税務署による審査があり、評価や書類準備に時間がかかります。
また、延納中は毎年の納付期限を必ず守らなければなりません。
遅延や未納があると許可が取り消され、一括納付を求められることもあることを理解しておきましょう。

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相続税の延納手続きの流れや必要書類は?

相続税の延納手続きの流れや必要書類は?

最後に、延納手続きの流れや必要書類について解説します。

延納手続きの流れ

延納手続きの流れは、以下のようなステップで進めます。
相続税の申告・納付額の確定
まず、相続財産の評価を行い、相続税の申告書を作成します。
この段階で、一括納付が難しい場合は延納の検討を始めましょう。
延納申請書類の準備
申告書の作成と並行して、延納申請書および必要書類をそろえます。
担保を提供する場合は、評価書や登記関連書類を取得し、担保の価値が延納金額を上回ることを確認します。
税務署への申請
相続税の申告書と同時に、延納申請書類一式を被相続人の住所地を管轄する税務署に提出します。
申請期限は相続開始から10か月以内です。
期限を過ぎると、原則として延納は認められません。
税務署による審査・許可
提出後、税務署が申請内容と担保価値を審査します。
内容に問題がなければ「延納許可通知書」が交付され、分割納付が認められます。
不備がある場合は修正や追加書類の提出を求められることもある、なるべく早めに対応しましょう。
延納の開始と納付スケジュールの管理
許可後は、決定された回数・金額・納付期限に従って、毎年納付をおこないます。
期限を過ぎると延納許可が取り消される場合があるため、納付スケジュールの管理は厳格におこなう必要があります。
もし延納中に担保物件を売却する場合や相続人に変更が生じた場合は、速やかに税務署へ報告しましょう。

延納手続きに必要な書類

延納を申請する際には、相続税の申告書に加えて「延納申請書」の提出が必要です。
申請書には、納付すべき税額や延納を希望する金額、分割回数、担保の内容などを記載します。
さらに、延納を希望する税額が100万円を超える場合や、延納期間が3年を超える場合には担保の提供が求められます。
担保にできるのは、土地や建物などの不動産、地方債や社債などの有価証券、預貯金などです。
これらを担保として差し入れる際には、資産の価値を証明するための書類(登記事項証明書など)も添付しなければなりません。
そのほか、申請には以下のような書類も必要です。

  • ●延納申請理由書(延納を希望する理由を具体的に記載)
  • ●担保物件の明細書
  • ●担保提供者が相続人以外の場合は同意書
  • ●担保物件に関する登記事項証明書や権利証コピー

書類に不備があると延納許可が下りない可能性があるため、税理士や専門家に確認してもらうと安心です。

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まとめ

土地を相続した際、現金が不足して相続税をすぐに支払えない場合は、「延納制度」を活用することで分割納付が可能です。
延納を利用すれば、最長20年にわたり多額の相続税を計画的に支払うことができ、土地を手放さずに済む点が大きなメリットです。
申請期限は相続開始から10か月以内のため、早めに準備を進め、必要書類や手続きを専門家に確認しながら確実に進めましょう。
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この記事の執筆者

  

このブログの担当者 
渡邉 幸平

   

  ◇一宮市・名古屋市内全域を中心に、
不動産仲介及び買取り事業を行っております。
◇一宮市出身の私は、元銀行系不動産売買仲介会社等に従事した経験があり、実績豊富です。
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